朝、目覚めて枕元に散らばる抜け毛を見ると、思わずため息が出てしまう…そんな経験はありませんか。枕元の抜け毛は、自分の髪の健康状態を知るための身近なバロメーターの一つです。その本数や質を意識してチェックすることで、抜け毛の異常に早く気づき、適切な対策を講じるきっかけになるかもしれません。まず、枕元の抜け毛の本数を数えてみましょう。人は1日に50本から100本程度の髪が自然に抜けると言われており、その一部が睡眠中に枕に落ちることは珍しくありません。数本から十数本程度であれば、それほど心配する必要はないでしょう。しかし、毎朝明らかに20本以上、あるいはそれ以上の抜け毛が枕についている状態が続くようであれば、少し注意が必要です。特に、以前と比べて明らかに本数が増えたと感じる場合は、何らかの原因で抜け毛が増加している可能性があります。ただし、寝返りの回数や寝具の素材、季節などによっても抜け毛の量は変動することがあるため、一喜一憂せずに、数日間の傾向を見て判断することが大切です。次に、抜け毛の質を観察してみましょう。枕に落ちている抜け毛を手に取り、よく見てください。健康な髪の毛であれば、ある程度の太さとハリがあり、毛根部分も丸みを帯びているはずです。しかし、細くて弱々しい毛や、極端に短い毛がたくさん混じっている場合は、ヘアサイクルが乱れ、髪が十分に成長する前に抜け落ちてしまっている可能性があります。これは、AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)の兆候であることも考えられます。また、毛根の形もチェックポイントです。毛根が細く尖っていたり、白い付着物(皮脂など)が多くついていたりする場合は、頭皮環境が悪化しているサインかもしれません。枕元の抜け毛チェックと併せて、頭皮の状態も確認してみましょう。頭皮にかゆみやフケ、赤みなどがないか、鏡で見てみましょう。枕カバーの汚れ具合も、頭皮の皮脂分泌の状態を知る手がかりになります。枕元の抜け毛の本数や質に気になる変化が見られたら、それは体からの何らかのメッセージかもしれません。食生活の乱れ、睡眠不足、ストレス、間違ったヘアケアなど、抜け毛の原因は様々です。